潮干狩りのシーズン!貝の種類や食べ方を紹介します!

潮干狩りのシーズン!貝の種類や食べ方を紹介します!

春から夏、特にゴールデンウィーク頃になると潮干狩りが季節の風物詩と言われます。

浜辺に行って砂浜を掘ると貝が採れて、それを料理して煮たり焼いたりすると美味しいのですが、ただ、闇雲に探すのも芸がないと思い、潮干狩りについて調べてまとめました。

Advertisement

潮干狩りとは?

干潮時に潮が引いた浜辺で熊手などを使って砂の中の貝を掘り出し、バケツや編み込んだ袋に集めます。

潮干狩りは砂浜にしゃがみ込んで貝を掘ったり、かき集める姿勢を保たねばならないので、汐の干満に合わせて行うのが望ましいでしょう。

引き潮に合わせて徐々に干潟になっていく砂浜を海に向かって追いかけ、満ち潮に合わせて陸に戻ってくるという動き方です。

干満の時間帯は地域によって差があるので、潮汐表・潮見表、新聞などで調べ、出発の時刻を到着時刻から逆算して行動すると、余裕をもって潮干狩りが楽しめます。

食用の貝を採ることが潮干狩りの主な目的ですが、貝殻を収集する目的で行うこともあります。

採集される貝等

潮干狩りで採取される貝は様々です。

アサリ

日本、朝鮮半島、台湾、フィリピンまで広く分布し、地中海(アドリア海やティレニア海)、フランス(ブルターニュ地方)、ハワイ諸島、北アメリカの太平洋岸に移入されています。異歯亜綱マルスダレガイ上科マルスダレガイ科に属する二枚貝の一種です。

潮干狩りで採取する貝としてよく知られている貝で、汽水状態を好み、成貝は海岸の潮間帯から干潮線下10m程度までの、浅くて塩分の薄い砂あるいは砂泥の底に分布します。

最大殻長が6cm程になる二枚貝で、貝殻の模様は横縞、様々な幾何学模様などバラエティーに富んでいます。ただし、北海道の個体は大型で、貝殻に目立った模様はなく、茶褐色な色をしています。

一般的に、岸寄りでは餌が不足するために貝が団子状になり、丸く貝殻も厚くなり、沖側では薄く平べったい形となって成長も早まるので、沖側の個体の方が殻は割れやすいものの、身の肥満度が増し、味も良くなります。

アサリを殻ごと調理する前に、下ごしらえとして砂出し・砂抜きが必要です。(剥き身で調理する場合は水洗いだけで良い)

海水を利用すると効率よく砂出し・砂抜きを行えますが、真水(水道水)に食塩を混ぜた濃度3.0%-3.5%程度の塩水を利用しても簡単にできます。

ザルも併せて利用すれば、吐き出した砂をアサリが再び吸い込むこともありません。

必要な時間は、夏場は2-3時間、冬場は8-12時間程度となります。

保存する場合、数日間なら冷蔵庫に、長期間ならば殻付きのまま冷凍保存すると良いでしょう。

解凍の際は、電子レンジや煮沸などの方法で手早く加熱して解凍します。

アサリを材料に使った料理に潮汁、酒蒸し、味噌汁、和え物、しぐれ煮、ヴォンゴレスパゲッティ、クラムチャウダーがあります。

Advertisement

ハマグリ

本来の分布域は日本本土の東北地方以南の地域と朝鮮半島の一部で、淡水に影響のある内湾の砂泥底に生息します。この貝もマルスダレガイ上科マルスダレガイ科に分類される二枚貝の一種です。名前は浜辺に生息していて、形が栗に似ていることから「浜栗」が由来というのが定説となっています。

長さ8cm、幅3.5cm、高さ6.5cm程の丸みを帯びた貝殻を持ちますが、よく成長したものになると殻長が10cm以上になる場合もあります。

同じ個体の貝殻同士でなければピッタリと合わないので、結婚式で吸い物として出される時があります。また、「よい伴侶にめぐり合えるように」という願掛けから、ひな祭りに料理して食べる風習もあります。

調理例には吸い物、クラムチャウダー、鍋物の具、酒蒸し、焼き蛤、佃煮、土瓶蒸し、串焼き、寿司、パエリア、炊き込みご飯とありますが、ガソリン焼きという調理法もあるそうです。

バカガイ

ベトナム、台湾、中国南部、朝鮮南部、日本など、東南アジアから東アジア南部にかけての浅海のうち、内湾の砂底に棲息します。異歯亜綱バカガイ上科バカガイ科バカガイ属に分類される二枚貝の一種です。

バカガイの名前の由来には諸説あり、外見はハマグリに似ているものの、殻が薄く壊れやすいから「破家貝」と名付けられた説、貝の口を開けてオレンジ色をした斧足(ふそく、筋肉による足)を出している姿が、口を開けて舌を出している「馬鹿」な者のように見えた事から、という説、頻繁に場所を変える「場替え貝」から来ている説、と様々です。

調理例に寿司のネタ(寿司ネタとしての名前は青柳(あおやぎ))、ぬた(※ネギ、ワケギ等の野菜類、マグロ、イカ等の魚類、青柳等の貝類、わかめ等の海藻類を、酢味噌やからし酢味噌で和えた料理)、かき揚げ、釜飯、軍艦巻き、かけそばの種、深川飯(初期)、干物(桜貝、姫貝)、なめろう、さんが焼き等があります。

マテガイ

日本では東北以南の穏やかな内海の砂浜に見られ、西日本では多く食用とされます。マテガイの名前は、鞘に収めた馬手差(めてざし)(※刺刀(さすが)と呼ばれる日本刀の一種)に近い形状からそう名付けられました。二枚貝綱マテガイ科の一種です。

特徴的な細長く薄い殻を持ち、成貝は10cm程度の大きさになります。砂を掘って数十cm~1m程度の深さの穴に住み、プランクトンを食べるために水管を水中に出すことがあります。

調理方法には、バター焼き、塩茹で、煮つけ、外国での食べ方として塩茹でにして溶かしたバターに漬ける(北米)、ニンニクとオリーブ油をかけて鉄板焼き、中身を取り出して衣をつけて揚げる(スペイン)という方法があります。

ホンビノスガイ

ハマグリとは近縁の同科別属の貝で、原産分布海域は北アメリカ大陸大西洋側になります。

貝の殻長は10cm以上になる比較的大型の貝で、厚く硬い貝殻の表面には同心円状の肋が表れます。殻の色は生育環境によって左右され、白っぽいグレーから黒ずんだ色まで様々です。ハマグリと比較すると丸みが強く、左右非対称で、殻頂がやや曲がった形をしています。

酸素が少ない場所、塩分が少ない場所への耐性があり、アサリ、ハマグリが生息できない水域にも生息できます。

食用になるためアメリカの西海岸やヨーロッパ(※オランダ、フランス、イギリス、ベルギー)、台湾、中華人民共和国などに水産資源として人為的に移入されました。

日本には元々生息していなかった貝ですが、1998年に東京湾の幕張人工海浜(千葉県千葉市)で発見され、1999年に京浜運河、2000年に千葉港、2003年に舟橋付近、そして2000年代に入って大阪湾で発見されています。

船の船体に付着したかバラスト水(※船のバランスを取るための重りとしての水)に混じって北米大陸から運ばれてきたと思われ、アサリの漁場に多く現れるのでかつては邪魔者として嫌われていましたが、現在では重要な海産物として「浜の救世主」と評価されています。

在来種への被害は報告されていません。

調理例として、アメリカ東海岸ではクラムチャウダー、バター蒸し、ワイン蒸しとして供されます。小ぶりのホンビノスガイは、ニューヨークやニュージャージー州で、西洋わさびを加えたカクテルソースやレモンとともに生で食されます。

日本では、アサリやハマグリと同様に焼き貝や酒蒸しなどで調理されます。

Advertisement

アナジャコ

日本の北海道の太平洋側から瀬戸内海を経て九州の熊本県までの区域、高知県、ロシア極東、朝鮮半島、中国山東省など黄海の沿岸に分布。エビ目アナジャコ下目アナジャコ科に分類される甲殻類の一種です。

泥干潟にY字型の深い巣穴を掘り、腹部にある遊泳脚を利用して海水の流れを起こし、口部付近に密生しているヒゲで、プランクトンやデトリタス(※生物遺体や生物由来の物質の破片や微生物の死骸、あるいはそれらの排泄物を起源とする微細な有機物粒子)を漉しとって食べる生物です。

体長は雄雌ともに10cm前後。体は全体的に柔らかく、第一胸脚は大きな可動指と小さな不動指で不完全なハサミ状となっています。

アナジャコという名前と外見からシャコの仲間と思われますが、類縁の遠い別の生き物です。

食用とされる以外にも、釣りや延縄の餌として使うこともあり、釣具店でカメジャコの通称で販売されて、スズキ、チヌ、カレイ、マダイ等の大型肉食魚を漁獲するのに用いられます。

調理例として塩ゆで、素揚げ、唐揚げ、天ぷら、味噌汁、酢漬け、シャコ飯、シャコ丼、しゃくみそ等があります。

貝採りのポイント

貝の種類によって水管(二枚貝類が持つ水を出し入れする管)を出す穴の形が違うので、それらを見分けてば狙った貝を採ることができます。

アサリの場合、入水管と出水管を出しており、「アサリの目」と言われる小さな穴が居場所の目印となります。

マテガイの場合、その捕獲方法は独特で、スコップやシャベルで砂を掘り、潮を吹いている小さな穴(形がやや菱形)に塩を一摘み入れると、塩分の急激な変化に驚いて貝が飛び出してくるので、この時に指で抜き取って捕獲します。

貝ではありませんが、アナジャコを採る場合は筆を使う、洗濯ばさみを付けた囮のアナジャコを使って釣り出す、という方法があります。いずれの方法もアナジャコの巣穴を守ろうとする習性を利用した方法です。

潮干狩りの醍醐味は採った貝を食べる事なので、砂抜きはしっかり行いましょう。

Advertisement

注意点

潮干狩りに干潟や浜辺に行って注意することの一つは、干満の時間帯による潮の満ち引きで、海水が満ちてくると衣服が濡れたり、波に飲まれて思わぬ事故に遭うことです。

干潟や浜辺には日陰や風よけになるものはなく、晴れた日は日差しが強く、寒い日は潮風が吹き付けて陸上よりも寒く感じることがあります。

晴天下での長時間の作業は日射病や熱射病になる危険があり、干潟からの照り返しや日焼け予防も考慮して、通気性の良い麦わら帽子等で対策して水分補給を行い、寒い日は余分に着込むとよいでしょう。

また、割れた貝殻やガラスの破片などから足を守るために長靴、ズック靴等を履くのがよいでしょう。ビーチサンダル、ゴム草履等は露出が多く滑りやすいのでけがの危険性が高まります。

採った貝を食べる際に注意することは貝毒で、これは貝が海水中の有毒プランクトンを捕食し、その毒が体内に蓄積した貝を食べることで起きる食中毒症状を言い、『貝に当たる』とも表現されます。

毒は調理による加熱では無毒化できず、蓄積によって貝の味が変化するということもありません。(※味がおかしいからと、飲み込まずに吐き出すことができない)

有料の潮干狩り場ではモニタリング検査がされているので安全ですが、そうでない場所で潮干狩りを行う際は、各自治体などが発表している貝毒情報に注意してください。

潮干狩りや夏場の海水浴で遭遇する可能性がある危険な生き物には、アカエイ、カツオノエボシ、ハブクラゲ、イモガイ、オニヒトデ、ヒョウモンダコなどがいます。

いずれの生物も毒を持ち、刺されたり噛まれたりすると命に関わる重大な危険となります。

見つけても興味本位で近寄ったり触らずにし、刺されたり噛まれたりした際は応急処置を施し、病院で医師の診察・治療を受けましょう。

おわりに

鹿児島はゴールデンウィークが過ぎればもう夏です。暑くなると海に出る機会も増えると思いますので、潮干狩りも楽しみの一つになると思います。

潮干狩りをする際、ケガ、熱中症、危険生物、貝毒以外に注意することは、海岸でのマナーです。

潮干狩りを行うには漁業法が適用され、罰金刑を課される場合があり、漁業権者又は漁業協同組合の対応を調べる必要があり、各都道府県ごとに定められた漁業調整規則を遵守する必要があります。(※遵守しなかった場合は、密漁とみなされます)

海辺で自然と触れ合って、家で採れた海の幸を味わうというのも乙なものですが、安全には気を付けて、マナーや規則を守り、浮かれすぎもほどほどにしましょう。

 

雑記カテゴリの最新記事