軽石について~軽石の種類や軽石鉢~

軽石について~軽石の種類や軽石鉢~

はじめに

知り合いの家がシロアリの被害に遭いました。その際に、家具も食害されたので新調するのが大変だと語っていました。

それで、今の家具はどれくらいの価格になるのだろうと興味本位で家具・インテリアについて調べていたら、軽石鉢という商品が目に入ってきました。

軽石なんて鉢に使えるのだろうか? という疑問と興味から今回は軽石について調べてまとめました。

軽石とは

軽石、パミスとは※火山砕屑物(かざんさいせつぶつ)の一種で、塊状で多孔質のもののうち淡色のものを指します。(※火山から噴出された固形物のうち、溶岩以外のものの総称)

浮岩(ふがん)、浮石(ふせき)とも呼ばれます。黒っぽい多孔質のものはスコリアと呼ばれます。

火山学上では、主に流紋岩質~安山岩質のマグマが噴火の際に地下深くから上昇し、圧力が減ることでマグマに溶け込んでいた水など成分が揮発して発泡し、多孔質となったものです。

発泡の程度は様々で、発泡の悪い(孔が少ない)ものは火山弾や火山礫になり、明確な区別は決められていません。

発泡しすぎて粉砕されると火山灰となります。

軽石の色は全体としては白色・灰色・黄色などの淡色で、無色から黒色の鉱物結晶を含むことがあります。この結晶はマグマが発泡する前からすでに結晶となっていたものです。

結晶以外の部分はガラス質で、固まる前に泡が引き伸ばされて周囲のガラスが繊維状になっている場合もあります。

軽石の噴出の仕方として、火口から直接、軽石として噴出される、火山灰などと一緒に噴煙として吹きあがる、火山灰や溶岩の破片と一緒に火砕流として流動する、があります。

特殊な成因でできる軽石の例として、1989年の手石海丘(静岡県伊東市沖合に位置する海底火山)の噴火の際に、マグマの通り道にあった古い岩石がマグマによって加熱され、一部が融けて発泡したものがあります。

「材木状軽石」と呼ばれる浮かない軽石もあります。

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大谷石(おおやいし)

軽石凝灰岩で、栃木県宇都宮市北西部にある大谷町付近一帯で採掘される石材。

柔らかく加工しやすい特徴から、古くから外壁や土蔵などの建材として利用されてきました。耐火性にも優れるので、住宅(かまど、石塀、防火壁、門柱、敷石・貼石など)、蔵や倉庫、大きな建築物の石垣、斜面の土止め石(擁壁)といった幅広い用途があります。

耐火性・蓄熱性の高さからパンやピザを焼く窯や石釜の構造材としても用いられます。

珪酸、第二酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化マンガン、石灰、酸化マグネシウム、カリウム、ナトリウム等を含み、日本列島の大半が海中にあった新生代第三紀の前半、火山が噴火して噴出した火山灰や砂礫が海水中に沈殿して、それが凝固してできたものとされています。

大谷町付近の大谷石は東西4km、南北6kmに渡って分布しています。

2009年頃で採石場は12カ所、出荷量は年2万t程度、埋蔵量は約6億tと推定されています。一部では露天掘りも行われていますが、地下数十mから100mを超える地下で切り出す坑内掘りが多いことが特徴です。最盛期である昭和40年代には約120カ所の採石場が稼働していました。

地下から切り出した直後は水分が多いため青みがかっていますが、乾燥するにつれて茶色っぽい白色に落ち着きます。

表面に点在する茶色の斑点は「ミソ」と呼ばれ、「ミソ」が大きい荒目より、小さい細目(さいめ)が高級品とされています。

多孔質なために風雨にさらされる屋外では劣化が早く、第二次大戦後はコンクリートに押されました。近年は厚さ2cm程度に薄くスライスする技術が開発されたほか、見た目の美しさで再評価されています。さらに、吸湿、消臭、音響効果があることが分かり、住宅や店舗の内装、音楽ホールへの利用が広がっています。

操業を終えた採石場の跡は広大な地下空洞となっていますが、ワインや日本酒、納豆等の貯蔵・熟成に使われているほか、観光・学習施設として大谷資料館が開設されています。

非日常な光景を求めて、映画のロケーションやパーティ、展示会等にも活用されています。

その一方、特に古い採石場跡の地表部が陥没する事故も起こっています。

抗火石(こうかせき・こうがせき)

抗火石とは水孔石、剛化石、コーガ石とも呼ばれる流紋岩(マグマが流れる際に形成される斑晶の配列などによる流れ模様が見られる岩)の一種です。

軽石の一種で、スポンジ状の構造を持つガラス質で、のこぎりや斧で容易に切断できるのでレンガ大の大きさから10cm×20cm×3cmの大きさに加工できるものを指します。

また抗火石の名称を用いるのも伊豆諸島の新島、式根島、神津島、伊豆半島の天城山で産出されるものだけです。

外見は灰白色で多孔質であり流理組織が著しく、新島産は石英の粒が付いていて、天城産は玄武岩質の物が付着しています。

抗火石の気孔は通常、5mmから0.5mmのものが多いですが、中には数十cmになるものもあります。ただし、気孔の大きなものは製品として使用し辛いようです。

抗火石は軽量性、耐火性、断熱性、耐酸性が強く、その用途には、建築用石材、外装用タイル、煙突の煙道内張り、焼却炉用資材、耐火モルタルの細骨材、鑑賞用庭石等があります。

採掘には、人力による露天掘りが明治時代に行われていて、新島、向山地区の向山では頂上に向かって水平に掘り進められていたようです。

また、採掘が進むにつれて表土部が現れるようになると、その採掘場所は放棄され、新たに採掘する場所を求めて向山地区は過去の採掘場所で覆われるようになりました。

そのため、近代の採掘は過去の採掘場所より2、3段下った場所で採掘作業を行っています。

新島では明治時代には自家用、大正13年(1924)頃から工業用に採掘が進められ、肥料製造のための窯などに使われていました。

第二次大戦中は採掘が中断していましたが、その後は建築資材としての使用が増加しています。

初期の頃には式根島、神津島、新島、天城山などで採掘されていましたが、現在は新島、天城山で採掘されるのみで、日本以外の採掘地はイタリアのリーパリ島(※シチリア島の北部に浮かぶエオリア諸島を構成する島の一つ)のみです。

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鹿沼土(かぬまつち)

農業・園芸に使われる栃木県鹿沼市から産出する軽石の総称。形状は丸みを帯びていて、土と呼ばれていますが、実際は軽石です。

通気性、保水性がともに高い、強い酸性土であるため、主にサツキなどツツジ科の植物や東洋ラン等の栽培に用いられます。

また、雑菌をほとんど含まないために、挿し芽(挿し木)等にも適しています。

鹿沼土は水分を含むと黄色くなり、乾燥すると白くなるので土壌の乾燥が判断しやすいところが園芸に優れています。

成分としては長石、角閃石、橄欖(かんらん)石等で、これらはわんがけ法(椀と呼ばれる皿状の道具を用いて、水流で洗い出し、砂礫の中に含まれる鉱物(砂金や砂スズ等)をより分ける技術)等で取り出せます。

用途

身近な用途として、小判型に加工したものが、踵の角質化した皮膚をこそげ落とすのに使われます。

最近ではよりきめの細かい人工的な軽石も作られています。

多孔質で保水性が良いので、園芸用に使われます。代表的なものに栃木県鹿沼市から産出し、盆栽等に使われる鹿沼土があります。

工業用途には、軽量コンクリートの骨材として用いられ、古代ローマ時代に用いられたローマン・コンクリートの骨材にも使われました。

また、ある程度の大きさがあれば、軽石に穴をあけて鉢にすることもできます。

メルカリでも軽石鉢が販売されています。アイテラスさんの軽石鉢

多肉植物などを植えて育てることができます。

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おわりに

鹿児島は火山がある土地柄か、崖の崩れたところから軽石が転がっていたり、山から川へ流されて海岸に転がっている事が多いです。

風呂場で垢を落とすのに使う他、どんな使い道があるのか、と思っていたところ、植物の栽培や建築に使われるコンクリートの骨材になっていると知り、私たちの生活を文字通り支えているのだなあと感じました。

古代ローマでローマンコンクリートの材料になっていたのもそれを示す一例でしょう。

石から知ったり、学んだりとで、文字通りの「他山の石」な出来事でした。

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